庭やベランダで植物を育てていると、ひょっこりてんとう虫を見かけることがあります。赤くて丸くて、なんとなく「かわいい虫」というイメージですよね。でも実は、てんとう虫の種類によって、庭にとって「大きな味方」にも「困った敵」にもなるのです。
今回は、家庭菜園やガーデニングをする上で知っておきたい、3種類のてんとう虫の話をご紹介します。
・キイロテントウはうどんこ病の菌を食べてくれる益虫
・ニジュウヤホシテントウは植物を食べる害虫
・見分け方は「斑点の数と色」でほぼわかる
① ナナホシテントウ — アブラムシ退治の頼れる助っ人
ナナホシテントウ
赤い体に黒い斑点が7つある、もっともよく見かけるてんとう虫です。1日に数十〜100匹ものアブラムシを食べてくれる、家庭菜園の強い味方。
アブラムシは植物の新芽に群がり、栄養を吸い取る困った害虫ですが、ナナホシテントウが庭にいれば自然に数を減らしてくれます。農薬を使わなくてもよいので、オーガニック栽培を目指す方にとって特にありがたい存在です。
幼虫のうちも見た目はだいぶ異なりますが(黒地にオレンジの斑点)、やはりアブラムシをどんどん食べてくれます。
② キイロテントウ — うどんこ病を食べてくれる珍しい益虫
キイロテントウ
体全体が黄色く、斑点がほとんどない小さなてんとう虫です。ほかのてんとう虫と見た目が全く違うので、最初は「これもてんとう虫なの?」と驚く人も多いはず。
キイロテントウの特技はうどんこ病の菌を食べること。うどんこ病とは、植物の葉が白い粉をふいたようになる病気で、キュウリやカボチャ、バラなどに多く発生します。キイロテントウはその白いカビを専門に食べてくれる、非常に珍しい益虫です。
庭でキイロテントウを見かけたら、そっと見守ってあげてください。うどんこ病の広がりを自然に抑えてくれているかもしれません。
③ ニジュウヤホシテントウ — 見た目はかわいいが植物を食べる害虫
ニジュウヤホシテントウ
赤オレンジ色の体に黒い斑点が28個ある、少し大きめのてんとう虫です。見た目はナナホシテントウと似ていますが、こちらは完全な草食性。植物の葉を直接食べてしまう害虫です。
ジャガイモ・ナス・トマトなどナス科の植物を特に好みます。食害を受けた葉は、白っぽくかすり状に食べられた跡が残ります。見つけたら手で取り除いてください。
ナナホシテントウとの見分け方は斑点の数。7つなら益虫のナナホシ、28つなら害虫のニジュウヤホシです。斑点が多いほうが害虫と覚えておくと楽です。
3種類の早見表
| 名前 | 見た目 | 種別 | 何をする? |
|---|---|---|---|
| ナナホシテントウ | 赤・黒斑点 7つ | ✅ 益虫 | アブラムシを食べる |
| キイロテントウ | 全体が黄色・斑点なし | ✅ 益虫 | うどんこ病の菌を食べる |
| ニジュウヤホシテントウ | 赤オレンジ・黒斑点 28つ | ❌ 害虫 | 植物の葉を食べる |
まとめ — てんとう虫は友達かもしれない
てんとう虫を見かけたとき、すぐに追い払わずに少し観察してみてください。斑点の数を数えれば、その子が益虫か害虫かがわかります。ナナホシやキイロが来てくれた庭は、農薬に頼らない自然のサイクルが少しずつ育っているサインかもしれません。
「虫が来る庭」は決して悪いことではありません。植物と虫と人間が共存できる、元気な庭を一緒に育てていきましょう。